家具実験

振動台と木フレーム
家具実験の様子
自家製家具の試験体

2020年9月上旬に明治大学生田キャンパスにて家具の振動台実験1回目を行いました。
本実験では、既に示されている転倒限界式の妥当性を振動実験により検討します。
事前準備として製作する試験体は、アスペクト比・重心をパラメータとして設定できるよう、着脱可能な木材製のボックスを連結して使用します。

また、本実験では試験体の転倒及び内容物の落下が予測されるため、振動台下部への落下を防ぐために木フレームを設置します。一つの面を大人4人で持ち上げる程大きなフレームです。職人さんたちはテキパキと完成させてくれました。

設置の様子(フレーム1つの面を4人で持ち上げ)
部材を運ぶ初代ゼミ長

加振波は正弦波と地震波を用い、特に正弦波については事前に転倒限界式に応じて計算をし、入力正弦波を決定しました。

2020年11月下旬に家具の振動台実験2回目を行いました。
9月に行った実験結果を受け、修正転倒限界式を予測し追加の加振を行います。

2回の実験を合計して175個の加振を行いました。

職人さん不在の木フレーム設置も、研究室メンバーに手伝ってもらい無事完了。
ただ、製作開始から1時間経って製作手順の間違いに気づき、最初からやり直しになり泣いて謝ったのはいい思い出です。
あの時はすみませんでした。みなさんご協力ありがとう。

実験結果としては、必要なデータを取得し、大きな失敗もなく終えることができました。

実験結果をプロットしたグラフをもとに修正転倒限界式を検討し、卒業論文の成果としました。

限られた時間内で、必要なデータを取得するため、実験では事前の下準備がいかに大切かということを実感しました。

ご支援いただいた方と記念の一枚

本実験では防災科学技術研究所、構造計画研究所の方をはじめ多くの方に、ご支援頂きました。

みんなでお揃いの作業着を着たこと、真夏に汗だくになって実験したことも含め、いい思い出になりました。

執筆:大澤