卒業論文 中間発表会

2021年7月31日(土)オンラインにて構造・材料分野の卒業研究の中間発表が行われました。

明治大学の中間発表では、卒業論文の提出に向けての目標設定および方針の決定が主です。

本年度の富澤研の卒業論文のテーマは昨年度のテーマに加えて、新規で2つ加わりました。
(研究室内での家具の研究は一旦閉めています。)

新規で加わった研究は脳機能計測関連の研究とミャンマーの煉瓦基礎に関する研究です。
どちらも同大学内での共同研究で、立ち上がって間もない研究室にお声をかけてくださった先生方に感謝しかないです。

脳機能計測の研究に関しては、建築にとどまらず近年の技術の先端を攻めているようなテーマで新規性や面白さに長けているように感じます。
その分、既往研究も建築分野外となり調査が大変そうでしたが、夏以降提出に向けて測定の計画が立てられていました。
研究室内でも被験者が出るので、楽しみにしています。

ミャンマーの煉瓦基礎に関する研究は、セルフビルドを視野に入れた研究で、日本国内では考えられないような内容で興味深いです。
特に組積造に関する研究はラーメン構造に比べて歴史が長い一方で、進みにくい印象です。しかし、近年では希少性や意匠性が再度評価されていることもあり、実は補強方法に関する研究は求められてきています。
この研究では学生で煉瓦造の試験体を作成するそうなので、施工作業も含めて楽しくやってもらいたいです。

脳機能計測の研究
煉瓦基礎の研究
風力発電設備支持物のマスダンパーに関する研究

下記は本年度の卒業研究のタイトル案(仮)です。

  • 脳機能計測を用いた被験者実験による単振動の感覚評価の定量化に関する研究
  • 性能試験に基づく回転慣性磁気ダンパーのモデル化に関する研究
  • 可変質量による鉛直動に関する応答制御効果
  • 浮揚免震システムの地震時応答性能に関する研究 -パラレルリンク機構を用いた鉛直免震装置の開発ー
  • 風力発電設備支持物のマスダンパーによる応答制御に関する研究 -構造体の質量分布が応答制御効果に与える影響ー
  • 風力発電設備支持物の複合構造化に関する研究 -複合構造の高さ比率と全体高さを考慮した地震応答性状評価ー
  • 粘性ダンパーを用いた中低層制振建築物のエネルギー吸収性能に関する研究 -各層における粘性ダンパーのエネルギー吸収量の割合分布ー
  • セルフビルド可能な低コスト住宅の構造性能評価 -有孔煉瓦の載荷実験ー
  • 構造部材のシュタイナー角配置に関する研究 -面内方向における力学特性ー

執筆:アオキ