卒業製作「竹を結び竹に結ばれ」休憩所誕生

かつての後藤は「セルフビルド楽しそう」という理由で卒業製作を始めました。特にこれを作りたい!というものはなかったが、構造系からの卒業製作が「今年から始まる」という響きに感化されてこの研究を選んだ、かつての後藤はお花畑でした。もう卒業した今は、再度お花畑ですが、当時は焼け野原の時期がたまにありました。今ではいい思い出です。卒論発表までに至った経緯を話したいのですが、それを書くには余白が狭すぎるので、実験と製作について記事を書こうと思います。

初めの実験は夏休み中に先生と二人で行いました。デートです。髭を生やした先生にお会いできたのは幸運でした。レアです。(写真はありませんでした泣)そして最初の実験は、接合した竹をどう載荷しようかもわからなかったのでとりあえずやってみた実験です。試行錯誤しながら、実験の方法も教えていただきながら、なんとか載荷方法を見つけました。

その見つけた方法を実験するのがまあー大変でした。私の直属はいませんでしたが、同期や先輩方が気にかけてくれ、試験体作りから実験当日までめちゃめちゃ手伝ってくれ、なんとか終わりました。

ご教示いただきました
白い矢部さん

そして試験結果としては、箱むすびと呼ばれる竹の伝統的な接合法は、縄は麻縄で結ぶのが強く、耐力はスパン長さによらず1.89kNという結果でした。

当初は竹でベンチを作る予定だったため、製作に取り掛かろうとしていましたが、実験結果も作る物も、パンチが足りねぇ!となり、更にチャレンジングすることとなりました。色々な先生方の期待と重圧を胸と背中に抱え、とにかくでっかいものを設計し、竹の休憩所を作ることとなりました。

黒い矢部さん
黄色い矢部さん

まず実験のチャレンジングで、接合部を箱むすび以外にめちゃめちゃ考えました。試験体を作るのは大変でしたが、実験当日はみんなが手伝ってくれたり覗きに来てくれたりで楽しかったです。この時期はずっと実験棟にいましたね、、ほぼ材研です。コンクリートも導入しましたし。こんな感じで合計5回実験しました。なんやかんやでこの実験があったから、結果的にいい休憩所ができました。

ワインレッド矢部さん
みんなに感謝です

そして休憩所ですが、図面を書き始めたのが12月半ば。内心汗汗。しかし、私のサークルの後輩達や大学作業員のおっちゃん、北原殿や小泉殿の助けを借り、施工に1週間かかりましたが建てることができました!ポイントは三角形の床スラブです。載荷試験で提案した接合法(貫き)がイキイキとしてます。簡単にですが構造計算も行い、安全性もほぼバッチシです。明治大学のD館別館の裏にあるので、是非機会があれば休憩しに行ってみてください。

6人乗っても大丈夫!
年末に秦野からありがとうございます
貫きを用いた三角形の床スラブ
竹林はやしました
松葉杖でも手伝ってくれた6期生
プレボイメージパース

休憩所を建てた後もきつくて、本当に焼け野原期でしたが、すべて終わってしまって名残惜しい部分があります。この製作物ができ、卒業を迎えることができたのも富澤先生をはじめ、研究室のみんなのお陰です。卒業したいけどしたくない不思議な気持ちです。私に関わってくれた方みんなありがとうございました。

P.S. 来年は卒業製作があるかわかりませんが楽しみにしています。

執筆者:B4後藤